NPO法人こずえのつぼみでは、不登校に悩む親の支援として「おはなし会」を開催しています。
日本の不登校の現状と課題
近年、日本の教育現場では、不登校の子どもの増加が深刻な問題となっています。文部科学省の調査によると、2023年度の小中学生の不登校数は過去最高の約34万人となり、11年連続で増加していることがわかりました。その背景にはさまざまな要因が絡んでいます。特にコロナ禍以降、家庭での孤立感や学校環境への不適応が問題として浮き彫りになり、不登校の長期化が一層懸念されています。
不登校の現状と課題
不登校の問題は、単に「学校に行けない」という状況にとどまらず、子どもとその家族に大きな影響を及ぼします。長期的な不登校状態は、学習の遅れや自己肯定感の低下、社会的孤立感などを引き起こすことがあります。また、親にとっても、精神的・経済的な負担が増え、「自分の育て方が悪かったのではないか」といった罪悪感や孤立感に悩まされることが少なくありません。
不登校の支援の場としては、学校や行政が取り組むケースもありますが、それだけでは不十分である場合もあり、地域社会や民間の支援団体が果たす役割は非常に大きいと考えています。特に、親自身が孤立を感じずに相談できる環境づくりが必要です。
子どもだけでなく、親のサポートも重要
不登校の子どもを支える親が、孤独や不安を抱えることは当たり前のことです。「子どもが学校に行かないのは自分の責任ではないか」「どう対応すればよいかわからない」という悩みを抱える親も多い中、親自身に支援を届けることが、問題解決の第一歩となると考えています。
親を支えるための「おはなし会」
不登校でも親が安心して子どもに向き合えるようになると、家庭内の雰囲気が安定し、子どもにとっても安心できる環境にもつながります。そのために私たちNPO法人こずえのつぼみでは、不登校の親が抱える悩みや思いをそのまま話し、受け入れてもらえる・聞いてもらえる場として「不登校おはなし会」を定期的に開催しています。
「おはなし会」では、参加者の話を否定することなく受け止めることで、「私だけじゃない」「一人じゃない」と感じられる安心感を提供します。また、自分の悩みを言葉にすることで、心が癒され、前向きな気持ちを取り戻すことができます。また、不登校の子を持つ親同士の交流や不登校経験者のスタッフからの言葉は、子どもの状況を冷静に理解し、柔軟に対応する力を育む助けとなります。
【コンパッション】とは、共感や思いやり
自分や他者への慈愛の気持ちを表します。
・どうしようもできない状況
・不安な気持ち
・孤独を感じるとき
そういう時、ともに共有しあうことで希望を見失わないでいられることにつながります。
誰にも話せず抱えてきた思いや不安を吐き出し、少しだけ肩の力を抜きにお越しください。
おはなし会の開催について
- お申し込みはこちらから
https://forms.gle/rK6dZMrMtcNYbd3g9 - 参加費は無料です。
- 開催方法:日程は全てZoomによるオンライン開催です。
ご自宅からご参加になれます。 - どこの開催地でも気にせず日程から選んでお入り頂けます。
- ご希望の日時があればリクエスト開催も対応しています。
- 対面開催がご希望の場合は最寄りのブランチ(支部)のサイトよりご確認ください。
おはなし会のルール
ルールはシンプル。
- みんな正解、否定しない。
- なにを話しても大丈夫。
- お互いの話を全て受け止める。
- 一人じゃない。
- 聞いたお話は外に持ち出さない。
- 様子を見るだけでも大丈夫。
「お互いの気持ちや考えを否定しない」という約束を守れる方ならどなたでも歓迎します。
- 4~5名程度の少人数で開催しています。
- オンライン(Zoom)での開催となりますので、ご自宅からご参加になれます。
- まずはビデオOFF、聞くだけの参加でも大丈夫です。
- 途中参加や退出になっても大丈夫です。
- 参加費は無料です。
安心・安全な場でお互いの話をシェアし合いましょう。
ご参加、お待ちしています。
不登校おはなし会 参加者のご感想
ゲームが子供の関心事として悪いものではないということが分かったのがありがたいです。 自分の立ち位置でできることは何かと考えて、皆さんの話しから、まず聞くことだと思いました。傾聴いいことばだとおもいます。ありがとうございました。
母がやさしく家にいても居心地が良かった、というお話がとても印象的でした。不登校が終わっていく、変わっていくのも、やはり自分自身がこうしよう!と決めるから。子どもが決められるように、信じて見守ることの大切さを改めて知る時間になりました。
聴くだけでなく自分で自分の言葉で話すことにより、新たな気づきがあることがわかって良かったです。
他の方の経験談をシェアすることで自分だけではない、という励みになった。
ありがとうございました!
色々な考えを持つ方のお話を聞けて、皆さんの不登校に対して受け入れている心の強さみたいなものを感じました。
自分はまだまだ不登校を受け入れきれずにいますが、子供の心のままに過ごさせてあげれたらなと思いました。
心洗われる時間になりました!
私自身が今感じている事、過去感じていた事を口に出すことで、自分の奥深くの”想い”に改めて気づき、そこに目を向けたことで、その”想い”が「気づいてくれてありがとう」と喜んでいるように感じました。
安心安全の場でただただ自分の気持ちを出し、認め合う場があることは、本当に大切なことだと改めて思いました。
参加された方々のお話しはどなたのお話しも大切なお話しで、少しでも多くの不登校に悩むお母さんを早く楽にしてあげたいと胸が熱くなりました。
発達凸凹おはなし会も開催中
不登校には様々な要因があります。不登校だけでなく、発達障害やグレーゾーンなど、子どもの発達特性のことが気になる方向けに「発達凸凹おはなし会」も開催しています。
最後に
不登校は、誰にでも起こりうる課題であり、その解決には「一人で抱え込まないこと」が重要です。私たちNPO法人こずえのつぼみは、不登校の子どもを支える親が安心して話せる場や情報を得られる機会を提供することで、親子が一歩ずつ前に進めるよう支援を続けています。
「悩みを共有し、前向きな一歩をともに歩む」ことを私たちは大切にしています。
一人で悩まず、ぜひ私たちの活動を活用してください。